きたる２月２５日から３月初頭にかけ、サパティスタ司令官たち２４名からなる代表団が連邦首都メキシコ市への行進を行います。かつてない規模でのこの行動の意図は、依然として放置されたままになっているCOCOPA先住民法案の承認を国会に対して求めること、そして彼/彼女たちのたたかいの意義をはっきりと全市民社会に向け提示することにあります。
　１９９４年１月、サン・クリストーバル・デ・ラス・カサス市に於ける歴史的蜂起から実に７年の歳月が過ぎました。軽蔑と憐憫、あるいは一方的に与えられる赦しなどではなく、真実と尊敬を基礎とする新たな社会関係と、それぞれが真に対等な立場で語り合える新たな世界を求めるサパティスタたちの言葉に対し、しかし、メキシコ政府は意図的なサボタージュと過小評価、そして更なる軍事的圧力の増加という、暴力の言語と政治的謀略とを以てこれにこたえてきました。自らも当事者として関わったはずの９６年のサンアンドレス合意に対しても、その尊重や履行のそぶりさえ見せないばかりか、その政治的怠慢の責任をサパティスタやその広範な支持者に帰することすらしてきたのです。

７年たった今、残念ながら私たちは再びこう叫ばざるを得ません。

　　　「もうたくさんだ！(Ya Basta!)」

　この惨めで汚らしい連邦政府のやり口に決定的な否を突きつけ、新たな対話の空間と自由の可能性を切り開くため、サパティスタたちは次の三つのスローガンを掲げて首都への行進を敢行します。
１　チアパスに展開している政府軍の７つの拠点からの撤退。
２　１００人以上に及ぶサパティスタ関連（とされた）政治犯の釈放。
３　サンアンドレス合意に基づく先住民法の制定。

　フォックス大統領はサパティスタの首都入りを認める旨の声明を出しましたが、一方ではチアパス州を出たサパティスタには対話法に基づく保護を与える必要はなく、逮捕が可能であるとする強硬派議員グループも存在します。また私たちは、依然として勢力を持ちつづける準軍事組織(paramilitares)の存在とその活動に関しても強い懸念を抱いています。

　私たちはメキシコ連邦政府及び関係諸政府機関に対し、以下の三点を強く要求します。
またメキシコ先住民のたたかいに連帯するすべてのひとびと・組織に、今回の彼・彼女らの行動とその要求の実現に向け、あらゆる場所と機会における更なる連帯を行ってくれるよう要請したいと思います。

１　首都へと行進するサパティスタたちの行動にいっさいの危害を加えず、安全かつ自由に行動する保証を行うこと。
２　サンアンドレス合意に基づく諸責務を直ちに実行すること。
３　サパティスタたちの行動を真摯に受けとめ、自由と正義に基づく民主主義の建設をめざすこと。

２００１年２月２３日　　大阪　　　集会参加者一同