それを踏まえ、以下の諸点について検討した。

一、我々は、この土地に最初に名前を付けてきた民族、国、部族の子孫である。我々は母なる大地に生まれ、我々に生命を与え、我々を死のなかで庇護する者に対する神聖なる敬意を継続している。それゆえ、我々は、生命をかけて我々の母なる大地を防衛し、注意深く護っていくと、全世界に表明したい。

二、侵略者たちがアメリカと呼ぶこの大地にいる先住の民族、国、部族は、今日まで、征服と殲滅という資本主義が繰り広げた515年間の不断の戦争に対して、抵抗を継続してきた。我々の領域を簒奪し、我々の文化を破壊し、我々民族を消滅させる目的のため、文化的排他性という偽りの議論と文明化の推進者という高慢な自負心に支えられて征服者たちが展開した攻撃によって被ってきた我々の苦痛は終わるどころか、かえって日々増大している。

三、野蛮な資本主義が惹き起こしてきた苦悩と悪夢は、このアメリカ先住民族の集会で言葉と抵抗を分かち合おうとする我々先住民族の偉大な努力のなかで自らを顧みながら、我々の抵抗や憤激を増大させている。

我々は以下宣言する。

一、我々は、我々のこの大陸に生まれた民族、国、部族として、自決する歴史的な権利を表明する。我々が自らの出自、歴史、希望にもとづいて、自決権を行使するに当たって採用するやり方の多様性を尊重していく。

二、我々は、巨大勢力や国民国家と結託し、多国籍企業や国際金融組織が押し付けてきている資本主義による征服と殲滅の戦争を拒否する。
我々は、我々の領域の占有を通じて行なわれている母なる大地の破壊や強奪を拒否する。それは、工業、鉱山業、アグリビジネス産業、観光業といった産業活動や、乱暴な都市化や基盤整備事業などを展開するためのもので、さらに、水、土地、森林、海や海岸、生物多様性、大気、雨、伝統的知識、そして母なる大地から誕生したものすべてを民営化することも企んでいる。
我々は我々民族の土地、海岸、種子、植物、動物、伝統的知識を民営化する目的で行なわれる所有権認証に反対する。
我々は、我々の聖なる中心地や場所の占有や破壊、ならびに我々の文化の商業的利用を拒否する。
我々は、コルテス海(カリフォルニア湾)の海洋階段と称する巨大開発計画、ヤキ領域内の海岸道路建設、ヤキ部族領域の略奪に結びつくいかなる事業実施も拒否する。
我々は、カナダのバンクーバーにスキー場を建設する目的で、亀の国にもとからあった国々から強奪された聖なる領域において、2010年冬季オリンピックを挙行することを拒否することを再確認する。

三、我々は、資本主義による征服と殲滅の戦争が、巨大なプランテーション農園、マキラドーラ産業において、出身地から遠く離れた都市や国での移住労働者として、我々人民の構成者に対する搾取をこれまで以上に激しいものにしていることを告発する。人々は奴隷や強制労働という事態にまで至るほど劣悪な労働条件で雇用されている。

四、我々は、共同体の経済資源を略奪している多国籍企業の巨大店舗の開設を拒否する。
さらに、我々の食料主権を破壊し、我々の自前の種子を喪失させるなど、我々の共同体的経済を弱体化させている新自由主義政策を拒否する。

五、我々は、我々民族を統合的に再構築していくことを追及し、我々に独自の文化、言語、伝統、組織と統治を強化していくことを表明する。
我々の文化を殲滅するために諸国家が強制している教育モデルを拒否し、我々の文化、世界観に依拠した形で、我々は独自の教育制度を強化し、再建していく。
我々は、自らの闘争を強固にし、世界の兄弟民族との連帯を強化できる独自の通信メディアを構築し、強化することを提案する。

六、我々は、あらゆる形の我々民族に対する弾圧を拒否する。それは、我々の領域における軍事化や軍事化、強制的排除、大量追放、我々民族の分断や細分化につながる国境の押し付け、復権のために戦う人々の投獄や失踪となって現れている。それは我々民族の歴史となっている。それゆえ、我々はアメリカの先住民政治囚の即時釈放を要求する。

資本主義の征服・殲滅戦争に抵抗し、我々の自決権を強化するため、アメリカの先住民族の団結を呼びかけ、我々は自らを先住民族として再構築していこう。

2007年10月14日、アメリカ、ヤキ部族領域ビカムにて、
アメリカ先住民族集会に参加した民族、部族、国