第二回大陸間会議サパティスタ代表団の報告−２

サパティスタの女たちの闘い

サパティスタ支援共同体、デリアとフェリーペ

　女と男の仲間のみなさん
　私はいまから、サパティスタ民族解放軍を支援している女たちについて、少しお話しします。

　私がまず言いたいのは、叛乱するグアダルーペ・テペヤク村の女たちは、もともと、とても強い、と言うことです。
　私たちは屈服せずに、尊厳をもって闘っている。
　サパティスタの女として、私たちはこう確信している。指導部が男だけであってはならない、なぜなら私たちも自分たちの考え方と自分たちの理想をもっているからだ、と。

　私たち、サパティスタの共同体の女たちは、食べるものもなく、自分の家も着るものもない子どもたちを見ている。
　私たちは、よりよい収穫を望んで耕す土地をもっていない家族を見ている。
　でも、それだけでなく、私たち先住民の女たちは教育を受けていない。読み書きができる女はとても少ないし、健康にもたくさんの問題がある。私たちの中には、出産の時に、あるいは栄養失調のために、死んでいく女がたくさんいる。私たちが闘い、サパティスタ民族解放軍を支援するのは、そういうわけなのだ。
　叛乱者たちは、山から下りてきて私たちの村にやって来ると、女たちには権利がある、権利が尊重されるためには闘わなければならない、と語りはじめた。女の権利は、まずなにより共同体によって尊重されなければならない、というのは共同体ですべてが始まるからだ。私たちは、酒を飲む男は妻を殴る、ということを理解した。だから私たちは、共同体への酒の持ち込みを禁止することに、まったく同意している。叛乱者たちは私たちに闘うことを教え、のちに、たくさんの共同体の間でサパティスタの村における女性のための法律が議論された。
　この法律の中で、村の女たちは、自分たちは当然の尊厳を認められるべきだ、女は労働の権利をもっている、お金を受け取る権利を、何人の子どもをもつか決める権利を、誰と結婚するか自分で決める権利をもっている、と言った。
　なぜなら、以前はそうではなかったからだ。
　まだたくさんの村で、女たちが自分たちの意志に反して結婚させられている。
　だからこそサパティスタの村には、だれもむりやり結婚させられないことを決めた法律があるのだ。
　女性法はまた、女が望むならばＥＺＬＮに参加できる、男と同じように指導的な役職につける、と言っている。つまり、軍事指導部に参画することができるのだ。
　以上が、私たちの闘争について、私たちがみなさんにお伝えできることだ。
　
　私たちは、女たちの闘争は長い闘争だということ、それぞれの場所によってさまざまであることを知っている。
　私たち、サパティスタの女は、他の国で闘っている女たちがいることを知っている。だが時には、彼女たちが闘いによって求めているものが何なのか、分からないこともある。
　私が言いたいのは、サパティスタの女たちは、みなさんのいろいろな考え方をすベて尊重するということだ。
　私たちはみなさんの闘争について学びたいし、私たちがどのように闘っているか、自分たちをどのように組織しているのかお話ししたい。
　私たちはみなさんに聞いて欲しいし、それ以上にみなさんの話を聞きたい。
　私たちの闘いはちっぽけで、もっといっしょうけんめい闘わなくてはならないと考える人もいると思う。そんな人に私たちが言いたいのは、私たちの闘争が、他のたくさんの女たちの闘いと同じように、始まったばかりだということだ。
　
　以上で終わりです。闘争の中の友愛を。

　サパティスタ支援共同体、デリアとフェリーペ。