死と破壊のグルーバル化に反対する世界規模の運動は、今日、カンクンにおいて、きわめて輝かしい展開を見せています。
この抗議行動が行なわれている場所の近くで、一握りのお金の召使たちがグローバル化といううまみのある犯罪を継続するための形式や時間に関する合意を形成しています。

連中と我々全員との相違は、両者のポケットになかにはありません。たしかに、連中のポケットにはお金がたくさん詰まっており、我々のポケットには希望が詰まっているのです。しかし、違いは、こうした財布の中にではなく、心の中にあるのです。

皆さんや我々は、来るべき、つまり建設すべき明日を心の中に持っています。
連中は永遠に繰り返すことを望む過去しかありません。
我々は生命を持っているが、連中は死を持っているのです。
我々は人類のために戦っているが、連中は新自由主義のために戦っているのです。
我々は自由を希求するが、連中は我々を奴隷にしようとしています。

地球の持ち主と考えている連中が、自分の計画を実行するために、高い壁や痛ましい治安部隊の後に隠れねばならないのは、これが最初でも、最後でもありません。まるで戦争中であるかのように、世界を征服できる唯一の形式、つまり破壊することで、世界を征服することを提案している多国籍軍の司令部は、自らの恐怖と同じぐらい大規模な治安体制のもと、会合を開いているのです。以前、権勢家どもは、自分たちの将来の戦争や略奪を準備するために、世界の衝立の後で会合を開いていました。しかし、今では、皆の見ている前だけでなく、カンクンに結集する何千人、全世界に何百万人に敵対する形で、連中は会合を持たざるをえないのです。

なぜなら、それがあらゆることに関連しているからです。戦争、人類に敵対する戦争に関連しているからです。
上にいる連中のグローバル化は、血を貪り食い、ドルを排泄する世界規模の機械でしかありません。死をお金に変える複雑なバランスシートの中で、世界規模の肉屋できわめて安い価格しかつけられない一群の人たちがいるのです。それが、我々、つまり、先住民、若者、女性、子供、老人、ホモセクシュアル、レスビアアン、移民、異なった存在です。すなわち、人類の絶対的大多数なのです。

権勢家どもの世界戦争は、地球を入場お断りの会員制クラブに変えようとしています。
現在、連中が集まっている贅沢な入場制限のある地区、つまり軍や警察によって警備されているホテル・レストラン・豪華なレクリエィーション地区からなる複合地区は、地球の計画のあり方そのものを雄弁に物語っています。権勢家の考え方では、我々の誰もが、この排他的地区に使用人としてだけ留まるか、それとも、世界、つまり生の外側にいるかという選択肢をもっています。

しかし、我々は連中の考えに従い、使用人として生きるか、さもなくば死ぬかを選択する必要などないのです。
新しい道を建設できるのです。
生きることが尊厳をもって生きることである道です。
生きることが自由に生きることである道です。
こうした別のあり方の構築は可能であり、必要です。
この別の生き方は必要です。
なぜなら、人類の未来はそれに依拠しているからです。
人類の未来は五大陸のあらゆる場所で生きています。
この別の生き方は可能です。
なぜなら、世界のいたる場所に、「自由」という言葉が複数形で活用されており、皮肉屋の脆弱なアリバイとして使われつづけていることをよく知っている人たちがいるからです。

仲間の皆さん。
世界中いたるところにグローバル化をめぐる二つの路線の衝突が見られます。
上の世界では、体制順応主義、恥知らず、愚かさ、戦争、破壊、死、忘却がグロ−バル化されています。
下の世界では、叛乱、希望、創造性、知性、想像力、生、記憶、そしてすべての世界を包み込むことのできる世界を構築する作業をグローバル化しています。

民主主義を！自由を！正義を！

メヒコ南東部の山中より
CCRI-CG・EZLNを代表して、マルコス叛乱副司令官、
地球、アメリカ大陸、メヒコ、2003年9月

　　出典−http://chiapas.indymedia.org