先住民全国議会（ＣＮＩ）　ソカロ広場におけるラモナ司令官の言葉

1996年10月12日

　メヒコの人々へ。
　仲間のみなさん。
　私の声で、ＥＺＬＮの声を語ることにします。

　今日、私たちはここメヒコと呼ばれるこの国の中心地まで来ました。われわれサパティスタがもついくつかの言葉をメヒコのすべての男女に語るためです。
　私たちサパティスタの言葉はもともと慎ましいものです。しかし、それが歩んだ道はきわめて大きなもので、ずいぶん長い距離を歩み、多くの人の心に届いています。われわれに耳を傾けてくれた心の持ち主は、民主的で、自由と正義のある国を望んでいる男性と女性、こどもと老人です。彼らの心からの援助により、私たちはメヒコ市のソカロ広場に到着できたのです。
　彼らの心が望んでいるものは、私たちサパティスタが望み、そして私たちの誰もが望むものと同じです。私たちが望むのは、私たちを人間として扱い、私たちを尊敬し、私たちの尊厳を認めるメヒコです。だから、私たちは、サパティスタの慎ましい声を新しいメヒコを求めて戦っているすべての人々の偉大な声と結びつけたいのです。私たちがここまで来たのは、全員一緒になって、『もう、たくさんだ。われわれ抜きのメヒコはもういらない！』と叫ぶためです。それが私たちの望むものです。私たちの誰もが尊厳ある場所をもてるメヒコです。
　それゆえ、私たちは全員との偉大な民族的対話に参加する心構えができています。私たちの言葉が多くの人々の言葉のなかのひとつとなり、私たちの心が多くの人々の心のなかのひとつとなる対話を望んでいます。この民族対話のため、私たちは長い距離を歩み、多くの歩みを進めるつもりです。私たちはこうした歩みのためなら何でもする用意ができています。しかし、私たちに必要なのは、あなた方が私を助けてここまで歩ませたように、あなた方全員の力ですべてのサパティスタが道を歩めるようにすることです。
　メヒコの仲間の皆さん。私はサパティスタ民族解放軍の司令官ラモナです。私は、連邦地区、そしてメヒコ国内のすべての場所に赴くことになるサパティスタの数多くの歩みの最初の一歩でしかありません。私たちは、すべての皆さんが私たちとともに歩むことを期待しています。

　以上が私たちの言葉です。メヒコの男性と女性の皆さん。どうも、ありがとう。

　　連邦地区、メヒコ市のソカロ広場にて。
　　ＣＣＲＩ−ＣＧ・ＥＺＬＮを代表して、
　　司令官ラモナ、　　　　　　　　　　　　　　　

　　メヒコ、一九九六年十月十二日

　　　　　出典：La Jornada, 1996/10/13