サパティスタ日々の出来事2002年9月

El Grupo de Solidaridad con las Luchas de Indi'genas en Mexiko, de Kansai-Japo'n

1	・　リカルド・フローレス・マゴン自治区当局者、オコシンゴ地区でのPRI派準軍事組織の活動を告発。サパティスタ関係者と制度的革命党(PRI)派民兵が「衝突」しているとの報道は虚偽であると非難。・　サパティスタ民族解放戦線(FZLN)、メキシコシティーで抗議活動。先住民法の破棄を要求。
2	・　司法当局者、8月のサパティスタ関係者の殺害は準軍事組織によるものではないと断定。
4	・　チアパス州知事サラサール、共和国捜査総局（PGR)に州内の準軍事組織の存在を調査するよう要請。また、政治的意図を持って「準軍事組織」という呼称が濫用されていると指摘。
5	・　共和国捜査総局、チェナローにて未登録の武器多数を発見。準軍事組織「平和と正義」の拠点の近辺ということから、アクテアルの虐殺に使用された可能性があると指摘。・　先住民団体・人権団体、プエブラ-パナマ計画は先住民の基本的権利を侵害する、という声明を発表。権利擁護のために地峡地域先住民族コーディネータを組織。
6	・　最高裁、先住民法の合憲性判断申請の棄却を決定。・　大統領府先住民族関連局長ショチトル・ガルベス、棄却はチアパス問題の解決をより複雑にすると発言。・　各人権団体、棄却はチアパスの平和を遠ざけるものだと非難の声明を発表。・　和解・平和委員会(COCOPA)内では、民主革命党(PRD)議員を中心として新たな立法を求める動き。・　リカルド・フローレス・マゴン-オアハカ先住民族会議などの先住民諸団体、棄却は平和への望みを閉ざし、広い範囲での暴力をもたらすことになるだろうと非難。・　スペイン・イタリアのサパティスタ支持団体、棄却決定に対して大規模な抗議活動の予定を発表。
7	・　元COCOPA代表、ルイス・アルバレス、棄却はチアパスの不安定な状況を固定化するものだと指摘。・　サムエル・ルイス元司教、最高裁の決定は武装衝突を引き起こし、先住民に対する戦争の策略を進展させるためのものだと批判。
8	・　UNAM名誉教授パブロ・ゴンサレス・カサノバとアドルフォ・サンチェス・ベラスケス、最高裁の決定はプエブラ-パナマ計画および米州自由貿易地域計画推進のために先住民の権利を否定するものだと分析。また、棄却によって合法的な闘争の道は閉ざされたと指摘。・　ホセ・サラマゴ（ポルトガルの作家、1998年度ノーベル文学賞受賞者）とエルネスト・サバト（アルゼンチンの作家）、メキシコ政府は先住民を「内なる敵」と見なしている、という非難声明を発表。・　エレナ・ポニャトウスカ（作家）らメキシコの作家・知識人、最高裁の決定を批判するコメント。
9	・　ダニエル・ミッテラン（ミッテラン元フランス大統領夫人）、最高裁の決定は先住民の希望に対する侮辱であると批判。先住民運動に対する支援をいっそう強化することを発表。・　PRD、先住民法再改正へ向けて努力することを発表。
10	・　プログレソ・アグア・アスル村民に対し、警察・軍に支援された準軍事組織「平和と正義」メンバーが立ち退きを強要していると、チアパス北部ラ・パス自治区のサパティスタ当局者が告発。
11	・　COCOPA、先住民法に関する議論を再開するよう声明。・　国立先住民局(INI)局長、失われた政府への信頼を回復することは困難であると発言。・　大統領府先住民族関連局、先住民法修正の為に国会内での合意形成へ向けて活動を開始。・　チアパス州政府・議会、先住民に関する州法を、先住民の要求に沿う形式に改正することを発表。・　NGO、フランシスコ・デ・ビクトリア人権センターを初めとする諸団体、最高裁の決定によりチアパスの紛争は新たな危機的段階に突入したと警告。
12	・　ゲレロ州チルパンシンゴにて、先住民の権利と多文化主義を求める先住民全国会議開始。ゲレロ州抵抗の500年委員会、自治先住民諸団体全国会議、学生農民労働者連合リカルド・フローレス・マゴン-オアハカ先住民会議の呼びかけに応じてのもの。13の州から200人以上が参加。
13	・　準軍事組織「平和と正義」指導者を含む構成員27名逮捕。和解プロセスは免罪符ではない、とサラサール・チアパス州知事は発言。・　ゲレロ州で開催中の先住民全国会議にて、サパティスタの求める3条件の履行を要求する決議。他にプエブラ-パナマ計画および米州自由貿易地域計画反対、電気公社民営化反対決議が上げられる。また10月12日に全国規模の抗議活動を行うことを発表。・　最高裁長官ヘナロ・ゴンゴラ、最高裁は司法機関ではないのだから、国会の立法活動については関与しないと発言。・　チアパスの実状を知らせるため、市民団体による監視キャラバン出発。
14	・　サラサール州知事、最高裁による棄却は戦争の再発を意味するものではないと発言。・　国民行動党(PAN)上院議員ビセンシオ・アルバレス、COCOPAには先住民法の再改正を求める権限はないと発言。
15	・　フォックス大統領、演説にて先住民を疎外するあらゆるあり方を終わらせるべきだと発言。
16	・　チアパス司教、フェリペ・アリスメンディ、「平和と正義」メンバーの逮捕は「有益である」と発言。・　サラサール州知事、フォックス大統領に対し、チアパスの平和へ向けた新たな取り組みをするよう要請。・　メキシコシティーにて、独立功労者の銅像30体が何者かの手によってサパティスタ姿に変えられる。
17	・　ラ・パス自治区にて、サパティスタ支持者住民に対する準軍事組織「平和と正義」の脅迫が激化しているとの告発。
18	・　連邦選挙監視委員会、選挙団体として「サパティスタ同盟」の登録を延期することを発表。・　PANおよびPRD議員団、先住民法の改正は不十分なものであると発表。
23	・　フォックス大統領、オアハカにて演説。先住民に対し暴力を回避することを呼びかけ、先住民法をより完全なものにする努力をすると言明。
26	・　13日の「平和と正義」構成員逮捕以来、チアパス州北部地域で軍のパトロール活動と警察の活動が激化し、日常生活が脅かされている、と関係者が告発。
27	・　国立先住民局前長官マルコス・マティアス・アロンソ、先住民の政府への信頼は崩壊し、先住民の間で暴力的な衝突が起きる危険性があるとコメント。・　メンバーの逮捕以来、すでに1000名近くの先住民が「平和と正義」から脱退しているとの報告。
28	・　「平和と正義」からの構成員脱退は、法的な追及と責任問題を交わすための策略に過ぎないと、サパティスタ関係者および人権団体が指摘。
30	・　ショチトル・ガルベス、国立先住民局の改革が不可欠であると声明。